自作ボート:材料調達〜ステッチ
まずは材料を調達。
木材
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単価
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数量
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小計
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ラワンベニヤT1 3x6 4mm
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848
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3枚
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2,544
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ラワン構造用合板 3x6 12mm
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1,573
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1枚
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1,573
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針葉樹構造用合板 3x6 9mm
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980
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2枚
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1,960
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モールディング 20mmx7mm
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278
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2本
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556
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合計
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6,633
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ボートを作る時のベニヤは、マリンタイプを使うべきと書かれていることが多いです。しかし、日本ではそもそもマリン用の合板が売っていません。手に入る中でマリン合板に近くて良さそうなのは、フィンランドやロシアのバーチ合板ですが、非常に高価です。バーチ合板を使うか、簡単に手に入る建築用合板を使うかは、結局どんなものを作るかによるのでしょう。商品として作るか、個人の趣味で作るか、完成後の使用が、海上係留で長年使うか、屋内保管で年に数回しか使わないのか。そういう事を考えて、僕は今回、ホームセンターで上記のものを買いました。
ちなみに僕は自宅を半分位、自分で建てたのですが、その時の経験では、ホームセンターの木材は確実に質が落ちます。材木屋から入手したものの方が格段に質が良かったです。材木屋は素人でも売ってくれるところがほとんどだと思うので、それなりの物を作りたかったら、材木屋に行った方が良いと思います。
材料が揃ったらケガキです。
設計の段階では板厚を考慮していなかったので、バルクヘッド(隔壁)は板厚の分減らしながら線を引きました。
また、自宅建設経験の豆知識ですが、大工いわく、日曜大工ではベニアのカネ(直角)を信じてよいそうです(もちろん微妙にはズレているかもしれませんが・・・)。今回のケガキは縦横にメッシュの線を書いてから行いましたが、その際もベニアのカネは合っている前提で線を引きました。
次はカット。丸ノコ、ジグソー、ノコギリを使いました。
大工は丸ノコで指を飛ばした人が多いので、本当に気をつけた方がいいです。
丸ノコの治具(定規)は、ベニヤにアルミ角棒を貼り付けただけの簡単なものですが、これで十分。
カーブがきついところはジグソーで。
1〜2mm程度余裕を持って切り、カンナで仕上げると良いです。
外板はベニヤを2枚重ねて左右分を同時に切り出します。文房具のダブルクリップは安いのでクランプ代わりにぴったりです。
4mmベニヤは2枚重ねでもカンナでザクザク削れます。
(調子にのってやや削りすぎた場所も・・・)
外寸法で作ることにしているので、外板と外板の接点等は、切り口をカンナで斜めに落としました。
パーツが揃いましたよ。
エンジンマウント部分は12mmベニア3枚重ねとしました。
普通ならエポキシで接着するのでしょうが、混合とか面倒なのでボンドにしました。ただし、通常の木工ボンドは水に弱いので、耐水性のあるタイトボンドを使用。最終的にエポキシと塗料でコーティングすれば内部に水分は入らないはずなので、通常のボンドでもイイっちゃイイんですけどね。
上部外板は3x6の板だと足りないので継ぐ必要がありましたが、スカーフ継ぎは面倒なのでバット継ぎで。
これもタイトボンドで接着。
縫うための穴あけ。
2枚重ねで、150mm間隔、接合部から10mmとしました。
#18(1.2mm)の銅線を使用。捻り方は左右交互の方がズレにくいと思う。
船台も作りました。
外板だけ組み立てて、ガラステープまで進んでからバルクヘッドを入れることが多いようですが、形が複雑なのでこの段階でバルクヘッドも入れてしまいます。
銅線を締め上げて形を作っていくイメージでいましたが、カーブのきついところなどは、銅線をギュッと締めるとベニアの穴が広がっていきます。片手で板と板を寄せて、緩んだ分の銅線を締めると良かったです。
うーむ。
これ以上曲げるとバキッとなりそうで、隙間が残ってしまいました。
蒸気でベニヤが曲がりやすくならないかなと思い、スチームクリーナーを持ち出しました。
最終的に、曲げる事が出来て隙間はなくなりましたが、スチーム効果があったか不明・・・
緑色のものは「仮釘」です。
これまた自宅建築で使ったものですが、ボート作りでも、とても活躍しました。
トランサムをタンブルホーム型にしたので、ベニアを絞る必要があり、黒いベルトで締め上げています。
ステッチ完了。
形になりました!
ちなみに、船外機はL足仕様で考えているので、マウントが飛び出しています。
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